勉強

私たちの敵である”老化”はなぜ起こるのか?ついつい目に見えている肌表面に目が行きがちですが、老化は肌内部から起こるもの。


お化粧品とスキンケアだけでは年々増えるシワやたるみ、シミやくすみには対抗できません。


間違った化粧品選びやスキンケアをしているとアンチエイジングどころか逆に老化を進めてしまう可能性も。


正しいケアをしていくために、まずはお肌の基本的しくみを確認しておきましょう。


皮膚の構造

私たちの体を覆っている皮膚は、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層になっています。このうち表皮と真皮の厚みは、平均で2mm。まぶたは最も薄くたったの0.6mmしかありません。クレンジングや洗顔をする際に「まぶたや目の周りは、特に強くこすってはダメ!」と言われるのはその薄さ故なんですね。
皮膚構造

表皮について 〜うるおいを保ちながらお肌の健康と美しさを守っています〜

皮膚の一番外側、角質細胞がレンガ状に積み重なってできている層で、ラップと同じぐらいのわずか0.02mmの薄さ。肌への外的刺激が体内に入るのを防ぎ、又、肌内部の水分が蒸発しないように守る働きをしています。


表皮の一番下、真皮との境目にある「基底層」は、お肌の言わば生産工場。基底層で生まれた表皮細胞は、約28日間で表皮の一番外側に届き「角質層」になり、その後、垢として剥がれ落ちていきます。これが皆さんもよく知っている「お肌のターンオーバー」です。加齢とともにこのターンオーバーのサイクルも日数がかかるようになり、40代になると約40日かかると言われています。


その他に外的刺激から肌を守る免疫細胞やメラニン色素を作り出すメラノサイトも含まれています。紫外線や細菌、化学物質など、外からの物理的刺激や化学的刺激から守ってくれる重要な働きを持つのが表皮です。


真皮について 〜肌の弾力やハリを保つ役割を担っています〜

表皮の下にあり、肌の弾力を保ち、真皮内にある毛細血管から栄養と酸素を肌の隅々まで届けるのが主な働きです。主な成分はコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などのゼリー状物質です。


コラーゲンは、丈夫なたんぱく質からできた繊維で、水分を除いた真皮の約70%をしめる主要成分。エラスチンは、真皮の中に網目状にネットワークを作っているコラーゲンをつなぎとめるように支えています。


コラーゲンとエラスチンで作られた網状構造のすきまをヒアルロン酸などのゼリー状の物質が埋めつくし、真皮の構造を安定して保っています。


コラーゲンの減少や変性によって肌の弾力が失われたり、加齢とともにエラスチンが減少することがシワやたるみの原因に。


キメ(肌理)ってなあに?

肌には、細かく溝が走っていて、三角形や四角形の模様が並んでいます。溝の部分は「皮溝」、皮溝に囲まれ盛り上がっている部分を「皮丘」といい、この皮溝と皮丘で形成された凸凹のことを「キメ(肌理)」と呼んでいます。キメ
 

「キメが整っている」とは、皮丘と皮溝によって形成される三角形や四角形の網目模様がひとつひとつ小さく、均一に規則正しく並んでいる状態をいいます。
「キメ細かい」とは、皮溝が深くて細く、はっきりしている状態。

キメの細かさは、遺伝にもよりますが、日本人は欧米人に比べるとキメが細いほうだといわれています。

整った肌理


キメが細かいと肌表面に凸凹が少なく、皮丘に弾力性があるため適度に盛り上がり、毛穴もあまり目立ちません。


乱れた肌理


一方、皮丘と皮溝のバランスが崩れ、網目の状態が失われ、また皮溝が浅く広い「キメの粗い状態」の場合、皮溝と皮溝の交差点にある毛穴が目立ち、肌表面がザラっとして見えます。


キメは、肌の再生リズムを反映しているので、化粧品だけで改善させることはできません。体内部からのケアで、肌の代謝を上げていくことが必要になってきます。 

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